欅坂46のデビュー1周年となる4月6日に、NHK『SONGS』にて「平手友梨奈を徹底解剖」と題したインタビューが放送された。
「(欅坂46を)辞めたいと思ったことはあります」「(5年後は)結婚しているかなと思います」など驚きの言葉が飛び出したが、なかでもファンからの批判に対する平手友梨奈の思いには心打たれるものがあった。
ここでは『SONGS』のインタビューのほか、『ROCK’IN ON JAPAN』に掲載された1万字インタビューからの引用も交えて、今回の発言について考えてみたい。
SONGSのインタビュー
インタビューの中で最も印象的だったのが、現在の苦悩や葛藤を語ったシーン。
不協和音の「僕は嫌だ」というセリフをきっかけに始まった話は、人気グループのセンターという立場の過酷さを痛感させられるものであった。
「僕は嫌だ」はもう私の心の叫びかなって思ってますね。(ずっと)センターっていうのはあるし、やっぱりいろいろファンの人からも言われたりもするので、それはやっぱり傷つくし。でもそれには負けていられないので。だったらもうやってやるって思ってます。ライブとかで思いっきり。それしかもう反論することがないですよね。
引用:『SONGS』-平手友梨奈インタビューより
前田敦子や松井珠理奈がそうであったように、不動のセンターが叩かれるのはもはや宿命と化している。人気の裏返しだという人もいるが、果たしてそれで片づけて良いものなのだろうか。
ロキノンJAPANのインタビュー
芸能人という立場上、ある程度の批判に晒されるのは仕方の無いことだと思う。ネガティブな意見を全て排除するのが正解だとは思わないし、時にはそれが必要になる場合もある。
ROCK’IN ON JAPAN(ロッキング・オン・ジャパン)2017年4月号に掲載されたインタビュー記事で、平手友梨奈はこんなことを語っている。
あんまり…人についていくっていうよりは、自分でいろいろやってるのかもしれないですね。だから、間違っていることがあれば、ちゃんと『やっぱり前のほうが良かったよ』って言ってもらいたいし、それが良ければ『こっちの可能性もあるんだ』と思って、もっといろんな方向につなげていきたいので。
引用:『ROCK’IN ON JAPAN 2017年4月号』-平手友梨奈インタビューより
これはファンに向けてというより、メンバーやスタッフなど身近な人に向けたものだと思うが、平手自身が批判的な意見の重要性を理解して、それを行動に繋げようとしているのが伝わってくる。
そんな彼女が、わざわざ「傷つく」と漏らすほどの言葉は果たして真っ当な批判なのだろうか。「叩くこと」が目的化した、ただの誹謗中傷ではないだろうか。
これは誰しもが常に意識しなければいけないことだと思う。特にこうしたブログを書く身としては、批判的な意見を述べることの意味を改めて考えさせられるインタビューであった。
おわりに
今回は自戒の意味も込めて『SONGS』の平手友梨奈インタビューを記事にした。
年末年始にかけて元気が無いと心配されていた平手友梨奈だが、今回のインタビューに思うところがある人も多いだろう。
ただ今回のインタビューで最も注目すべきは、「傷つく」で終わらせずに「ライブで思いっきりやって反論する」と言ってのけた平手友梨奈の凄さだ。この言葉に彼女のセンターとしての器を見た気がする。